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ロゴと針以外を排除した選択は、マストの最大の特徴であるカラーを際立たせるための工夫だと言えるだろう。

ロレックスの鮮やかなオイスター パーペチュアルやオメガのパステルカラーと夜光が施されたアクアテラなど、いずれも陽気で現代的なカラーリングとは異なり、カルティエのカラーラインはクラシックな印象で、ラッカー仕上げの文字盤は、まるでバケツに入った濃い絵の具に浸したかのようだ。シンプルでありながら、質感が感じられる。日中も夜間も使えるカラーバリエーションで、使い勝手のいい時計だと思う。レイネロ氏によれば、マストのアップデートにあたり、カルティエはカラーリングをわずかに変更し、バーガンディをより明るく、ブルーをより鮮やかにし、1970年代には存在しなかった新しいグリーンのバージョン(彼のお気に入り)を追加したとのことだ。ブラックはいつの時代もブラックであるため、新しいブラックダイヤルはほぼオリジナルに忠実だ。

このマストによって、カルティエはクールガールのタイムピース界に確固たる地位を築いたのだ。それはトレンディという意味? そうかもしれない。しかし、トレンドとは、好感度の高いものに対するそのときどきのコンセンサスと言えるのではないだろうか。

カルティエ タンクソロ LM W5200025

カテゴリー カルティエ タンク(新品)
型番 W5200025
機械 クォーツ
材質名 ローズゴールド・ステンレス
タイプ メンズ
文字盤色 ホワイト
文字盤特徴 ローマ
ケースサイズ 34.8×27.4mm
付属品 内・外箱
ギャランティー

私と同じようにマストを愛する人がほかにどれだけいるかと思うと、少し気恥ずかしくなる。カルティエは確かに、その時々の美的感覚を捉え、私もこのトレンドに無関係ではいられないことを知った。しかしマストの美学は、典型的なファッションウォッチよりも少し恒常的で、もう少しクラシックであると私は言いたい。レイネロ氏が言うように、「トレンドとは終わりある瞬間を暗示するもの」なのだ。マストは、40年以上経った今でも十分に持ちこたえていると言っていいだろう。

リズ・スティンソン氏は、AIGAが発行する「Eye on Design」のエグゼクティブ・エディター。デザインに関する彼女の記事は、「Wired」「Curbed」「Gizmodo」「Architectural Digest」「The Wall Street Journal Magazine」にも掲載されている。HODINKEEの全アーカイブを読むには、こちらを。


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